「すくみずさんプチアスリートボディ」 ノンスケールフィギュア、約15cm

(2008/05/16)
2008/05/05 WHF有明18用に型を作りなおして再生産しました。型はまだ無事。
再生産にともない、ももの造形を少し変えてVer.1.02として販売しました。

(2007/03/12) 「すくみずさんプチアスリートボディ」(そんな名前だったのですか)
2006/12/23 WHF有明15、2007/05/05 WHF有明16にて販売しました。
すでに型が壊れているため、再生産については未定です。
作例写真 組立 塗装 制作後記

作例写真
ホコリなどが目立ち お見苦しい所も有りますが、
ホコリが尻に付着していて白い尻毛が生えてるように見えなくもなかったりとかわらいのネタくらいにはなりましょう。










「すくみずさんプチアスリートボディ」組み立てる際の注意点。

このキット固有の注意点など(WHF有明16にて添付してあったペーパーの内容に塗装についてなどを加筆。)

<組立について>

表面処理
特にテカりのある部分は離型剤が多く付着していますので、塗装前に、洗剤でよく洗い、
600番程度のペーパーをかけて表面の照かりを落としてください。

パーツ接合部の調整
足と胴体のパーツの合いが あまり良く有りません、まず股からお尻にかけてを基準として合わせ、
足が(胴体より)はみ出た部分を削り、隙間が開く部分をパテ等で埋めてください。

なぞな造形のお好み修正
もものパーツの極端な立体が気になる場合は、
凹んでいる部分を埋め戻す方向で調整するとよいです。

接地感の調整
足と胴体の接合状態を調整完了後に、仮止めして、
ヒザが削れないように注意して、なるべく重心が後ろになるように
スネと足の甲の部分を削り慎重に調整してください。
ぎりぎりまで体を前傾させたポーズにしたので調整が大変です。
私は調整が中途半端だった為、作例はすぐ前に倒れそうになります。

水着をひっぱっている箇所の調整
指と水着の間が開いてしまっているので、
水着の先端を盛り足すことで調整してください。
私は調整をサボった為、作例は硬い突起が突き出しているように見えます。

髪とリボンの固定
接合部に切り欠き有りますが分かりづらいかもしれないので、
作例の写真を参考に固定してください、また、お好みでより雰囲気のよくなる位置を探してください。



<作例で使用した塗料、塗装などについて>

下地
つや消しホワイト。明るく発色するわずかに暖色寄りの白が有ればそれが好ましい。


ガイアカラーのフレッシュセット1 を使用。
ベース		051 ノーツフレッシュ
シャドウ	シャドー用フレッシュ(オレンジ系)
赤らめたい部分	シャドー用フレッシュ(ピンク系)


いずれの色も、フラットベースを白っぽく粉が吹かない程度まで過剰に混ぜて使用。

シャドウは普通 立体のメリハリを付ける目的で部分的に吹き付けるようですが、
私にそんな器用な事は出来ないので、うすめ液でサラサラに薄めたシャドー用フレッシュ(オレンジ系)を
大よそ影側にダイナミックに吹き付けています。
イメージ的にはシャドウ用カラーで薄い皮膜を作るような感じで全体的に吹いています。
薄い皮膜は視点に対して回り込み部分ほど濃くなりシャドウの役割を果たすはずです。
また照明のあたる部分ほどベースの色が見えます。写真を見る限りそう見えます。
ほお、ひざ、ひじ、末端など、赤らめたい部分にシャドー用フレッシュ(ピンク系)を吹きます。

最後につや消しよりわずかに光沢のあるフラットクリヤーをうすめ液でサラサラに薄めて吹きます。
これにより、表面をほんのわずかに溶かして コナっぽさを殺しつつ 
適度なデコボコ感を残しつつ わずかにツヤを出します。
人肌に光が反射したときのデコボコキラキラ感を目指します。
光沢の度合いはお好みで調節してください。(作例では光沢が弱すぎました。)
エナメルでつや消しで濃いピンクっぽい色を作りスミ入れをしています。
くぼみ部分のトーンダウンして見える程度、スミ入れしてあるかどうか分からない程度を目標にしました。


水着
タミヤカラーアクリル塗料(水性)フラットブルー + フラットレッド、フラットクリヤー
水着の資料写真を眺めながら、フラットブルーをベースにフラットレッドをわずかに混ぜてスク水ブルーを作り吹きつけます。
仕上げ用に(これも過剰にフラットを混ぜた)フラットクリヤーに調合済みのスク水ブルーを少量混ぜたものを吹き付けます。
青みがかったコナっぽいクリヤー層が、視点に対して回り込んだ部分や光の強く当たる部分ほど青っぽくキラキラして、
スクール水着の毛羽立ち感を再現します。コナっぽさが肝なので トップコートなどを吹いてはいけません。
とどめにラッカー用うすめ液を軽く吹いて溶かし固めます、
吹きすぎると毛羽立ちが消え 繊維らしくないツヤが出てしまいます。

水着の裏地の塗装は忘れました。


髪の毛
タミヤカラーアクリル塗料(水性)レッドブラウン、レッドブラウン + バフ
調整につや消しクリヤーオレンジ。
失敗気味の塗装なので、反省文になってます。
陶器のヘルメットをかぶっているみたいで失敗です。
重そうに見えないように、髪の毛 末端ほど、色を明るめに調節していたのですが、
やり過ぎないように色の変化を控えめにしたら、効果が思わしくありませんでした。
色もいまいち正解ではありません、軽すぎず重過ぎない雰囲気を目指していました。
とどめにラッカー用うすめ液を軽く吹いて溶かし固めつつ、
コナっぽさを殺して意図的にわずかな光沢を発生させています。
髪の毛も表面がザラザラしてしまいましたが、やはり失敗です。
リターダー入りのエアブラシ用うすめ液を使用してコナつかないようにしたほうが良いです。



まつげ、黒目、タミヤカラーアクリル塗料(水性)フラットブラック
瞳孔、フラットブラウン
小さいハイライト、フラットオレンジ + フラットホワイト
ハイライト フラットホワイト
まつげの角の部分(目との境界線)をフラットブラウンでラインを入れ強調。

目の塗装の注意点
無塗装でも有る程度 表情が分かるように、強めにモールドを彫りこんであります。
目の塗装をするときは、毛細管現象でモールドに塗料が入り込まないように注意してください。
入りこんでしまうと変な表情になってしまいます。筆は彫りこみぎりぎりの所を意識して入れてください。
難しい塗装ですが、確実に行えば目のモールディングが有る分表情は再現しやすいと思います。
塗料が薄すぎると毛細管現象が起こってしまうので薄すぎず濃すぎずでやってみてください。

口の中はつや消しで濃いピンクっぽい色。


リボン
フラットホワイト
白以外の色味を加えたくなかったのでスミ入れはしませんでした。



その他塗装に関する謎な部分
ガイアカラーのフレッシュセット1 を使用した理由は、たまたま地元で売っていたこと、
私が楽をしたいからと、誰でも手軽だと思ったからなのですが、
ガイアノーツのサイトを見るとイベント限定商品らしくて困りました。
フレッシュセット1は、いずれの色も標準色の051 ノーツフレッシュをベースに
調色されているようなので、再現はそんなに難しくないと思います。
051 ノーツフレッシュは他社のフレッシュと比べ白っぽく明るめでおそらく若干赤寄りの色です。
キャラクターフィギュア向きと感じます。

作例の塗装は半分コントロール、半分偶然で構成されています。
塗装の上手な方と比較して荒く 解像度は低めです。
いずれも 仕上げ以外は、フラットベースを白っぽく粉が吹かない程度まで過剰に混ぜています。
乾いたことが分かりやすく気持ち的に楽なのでそうしています。
そのせいで表面が全体的にザラついています。意図的にそうした部分もありますが、
コントロール出来ずにそうなってしまった部分もあります。
タミヤカラーアクリル塗料(水性)を使用していますが、乾燥を はやめる為にラッカー用うすめ液を混ぜています。
場所によっては、水性アクリルカラーの上にラッカーを吹き付けていますが、正しい使い方ではありません。
溶けて流れ出すほど吹かなければよいということで。その順番で塗ると悲惨なことになるはずです。
塗装方法はあまり参考にしないほうがよいかもしれません。



<制作後記>

作業に入るにあたって
体を作っていく内に服を着せるのが惜しくなるのは目に見えていたので、最初は水着モノで 存分に体を描く。
最初は逃げずに全身を作る。など その他もろもろ 個人的な決め事がありました。

造形について
ダンテ・ジアコーザがチンクエチェントのボディを作る時のように まるーくまるーくと いとおしい思いで削って・・・
時間配分的なところに反省点が多い。何を書いても言い訳になってしまうので謎に満ちた要点とか。
表現上の癖を抑えるために「なちゅらる、なちゅらる」と呪文を唱えたながら作業を進めたがあまり効果はなかった。
シワ自体がエッチな意思を持ってまとわりついている、過去の芸術家から現代の 絵師 造形師まで脈々と受け継がれているアレです。
もう少しまともな話もひとつ、
逃げずに全身を作る という決め事とは ちぐはぐに、絵的にはひざ上までのモデルとしてバランスを取っていたので
全身のシルエットは収まりが悪くなってしまいました。逃げずに全身を作ったあと 完成度を優先するなら、
ひざ上までのモデルに作り戻そうとも考えたのですが、踏み切れず、後はキットを購入した方にの手に委ねることにしました。


<参加したイベントの記憶メモ>

2006/12/23 WHF有明15
初参加のWHF。当日ビックサイトではWHFしか催し物が無かったらしく、
お店も開いてない閑散とした東館の1ブロックでひっそりイベントが開かれました。 
開場前は人が来るのか不安でしたが、少なめなれど ちゃんとお客さんが入って、ほっとする。
外の静けさとあいまって少しディープな雰囲気。そこに有名ディーラーも入り混じっているあたりがまたディープ。
久々のガレージキットイベント参加、過去に客として行ったことのあるイベントは、今のようなPVCフィギュアのピの字も無い頃と
ピの字が出始めた頃なので、イベントを取り巻く状況はだいぶ違う。それでもある程度人が集まっていることが感慨深い。

桜前線の二見さんが印象に残る。くりっとした目の描き方が印象的。写真なども含めていくつか見た中で一番好きな二見さん。
自然で小さい動きの中にちゃんと表情があり上品にまとめられている。グレーで塗装されたかっこいいゴジラと並んで 異彩を放ってました。
後で 友達が会場で撮影した写真を見せてもらったところ ゴジラは黒っぽかったので、
ブログの写真のイメージが刷り込まれて 記憶違いをしていたようです。


2007/05/05 WHF有明16
ブースで照明の為に設置した三脚が撮影される方のカタキと化していました。
造形の性質的に視姦撮りウェルカムな方向だったのですが、それだけに歯がゆい思いをさせてしまいました。
本来 照明は撮影の助けにもなるはずなので、今後はアームで釣り下げるなど邪魔にならないように配慮する予定です。

卓球模型のるーこ が印象に残る。かわいくてかっこいい。オシャレだと思う。高いデッサン力とセンスで描かれた造形。
だいぶ以前にサイトを見た事がありますが その時の印象と比べ 凄みを増している気がします。
ここのブースはタイルとアーティスティックに処理されたボードの展示がクールでやはりオシャレだった。
対象的にキットの表紙は普通の萌え絵で説明書はゆるゆるで面白い。ねらってますのか。サービス精神旺盛な感じ。



<ガレージキット制作にあたって 学んだサイトなど>

「Studio Delta Wave」
柔らかい光と立体感のバランスのとれた作例の撮影に感銘。ここを見てフィギュアを作りたくなりました。
フィギュアの撮影がしたい→自分で作ったものを撮影しなくては満たされない→だから作る 
みたいな感じで、順番が逆。撮影は今後の課題。撮影もです。

「猫の小判」「原型師への すごい 挑戦!」
いまどきの素材のことや 型取り型抜きについて学びました。

「らくがき塗料箱」
版権にまつわる話などテキストを読み漁りました。



ほか、昔、ホビージャパンの記事を見ながら試した事などを思い出しながら。